カムラリの仕立屋さん

カムラリ(kamlari)とは、親の借金のかたに地主や金貸しへ年俸3.000Rs程度で売られる少女債務労働者のことで、大人の場合はカマイヤ(kamaiya)と総称される。                                                                日本の”おしん”と同じに、一家の生活を背負って10~16歳程度の少女が年季奉公に出される。西ネパールのダン郡に住むデオクリ・タルー族に多く、学校にも行けず、家事労働や畑仕事に従事することが多い。

その少女たちが、最近では年俸3000Rsの生活を脱出して、あちこちで洋服の仕立屋を営み、月に6000Rs(1日200Rs以上)稼ぐようになり、家族への貢献度も高まり、忙しいが仕事をするのが楽しという明るい記事があった。

カトマンズ空港の裏側に広大な敷地を持つトゥルシ・メハール・アシュラムでは1972年から寡婦、貧困やDVから逃れてきた女性などを匿い、職業技術を教えて経済的自立を支援する活動を続けているが、その中にも縫製訓練所があった。

日本人のクオリティー感覚から見れば、プロの腕前にはほど遠いが、田舎で日常着を縫う程度なら商売になる。なによりも、縫製という仕事が不浄カースト(ダマイ)に委ねられてきたネパールでは、一般の女性は針仕事ができない。ボタン1つ付けられず、破れをなおすこともできない。おまけに、既製服店は都会にしか無いため、手回しミシンを持って巡回してくるダマイ(主に男性)に一家の縫製を注文していた。

そこへ、女性のファッションが分かる若い女の子の洋品店ができれば、注文は殺到する。村では女性たちのサムハ(グループ活動)が、どこへ行っても盛んで、イキイキと働くようになってきた。サムハ同士の互助活動も盛んだ。

ガナタントラで、カーストに固定されてきた職業の壁を越えられるようになったおかげで自立できた女性の例だろう。

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